新しく動画編集(iMovie, CapCut)や音楽制作(GarageBand)を本格的に始めようとしたところ、M2 MacBook Airのストレージが残り24GB/512GB(使用率95%)という窒息寸前の状態であることに気づいた。

退職を機に今後の用途を考え、「もうこのマシンではあまりプログラムの開発・検証は行わない」と考え、過去の開発環境やキャッシュを徹底的に断捨離した。その結果、約190GBの空き容量を奪還し、使用率53%(201GiB空き)とスッキリさせることができたので、その手順を記録しておく。


1. 現状把握:ターミナルでのプロファイリング

まずは df コマンドでメインデータ領域(/System/Volumes/Data)の正確な空き容量を確認した。

$ df -h /System/Volumes/Data
Filesystem     Size  Used Avail Capacity iused ifree %iused  Mounted on
/dev/disk3s5  460Gi 388Gi  35Gi    92%    3.4M  370M    1%   /System/Volumes/Data

※スナップショット等を除くと、実質的な猶予は24GB程度しかなかった。

続いて、ホームディレクトリ直下で何が容量を食っているかを炙り出した。

$ du -sh ~/* 2>/dev/null | sort -hr | head -n 10
216G    /Users/username/Library
 21G    /Users/username/Workspaces
5.5G    /Users/username/Movies
2.8G    /Users/username/tmp
1.8G    /Users/username/Music
  .
  .
  .

~/Library が216GBと、全体の半分以上を占拠していることが判明した。

※ 私は~/Workspacesにソースコードなどを置いている。


2. 容量削減のプロセス

Phase 1: Time Machine ローカルスナップショットの強制掃除

Time Machineが本体内に溜め込んでいた一時バックアップ(差分キャッシュ)を最優先で削除した。

sudo tmutil thinlocalsnapshots / 9999999999999 4
  • 効果: これだけで約13GBのゴミが消え、空き容量が35Giに微増。

Phase 2: 仮想環境(Docker / UTM)の特定と削除

さらに ~/Library の深層を追跡した。

$ du -sh ~/Library/Containers/* 2>/dev/null | sort -hr | head -n 10
130G    /Users/username/Library/Containers/com.docker.docker
 27G    /Users/username/Library/Containers/com.utmapp.UTM
  .
  .
  .

真犯人は Containers の中にいた。過去の開発で使っていた Docker Desktopの仮想ディスク(130G) と、UTMの仮想マシンイメージ(27G) が計157GBも占有していた。

  • 対策: Docker Desktopアプリ本体は今後の検証用に残しつつ、ターミナルから過去の不要なイメージ、コンテナ、ボリュームを一括削除してディスクを解放した。また、UTM内の不要な仮想OSも削除した。
# Dockerの停止中のコンテナ、イメージ、ボリューム、ネットワーク、ビルドキャッシュを完全削除
docker system prune -a --volumes -f
  • 効果: Containers フォルダが3.6Gまで激減し、空き容量は一気に192Giへ大復活した。

Phase 3: 過去の開発言語キャッシュと実験場の断捨離

今後使わないAndroid開発環境、各種言語のパッケージキャッシュ、一時フォルダをまとめて一掃した。

# Android SDK本体と関連プロジェクトの削除
rm -rf ~/Library/Android
rm -rf ~/AndroidStudioProjects

# ホーム直下の不要な開発系キャッシュなどの一括削除
rm -rf .npm .lima .cache .android .gradle .cargo .minikube .docker
  • 効果: 執拗に残っていた数GB〜数十GB単位の残骸が消え去り、空き容量は201Giに到達。再度開発しようと思えば拾ってくるだけ。

Phase 4: アプリケーション(iWork)の重複整理

Appleの仕様変更(バージョン15以降の「Creator Studio」への移行)に伴い、アプリケーションフォルダ内で新旧バージョンが二重に存在してしまっていた PagesNumbersKeynote の古い方をピンポイントで削除した。

sudo rm -rf "/Applications/Pages.app"
sudo rm -rf "/Applications/Numbers.app"
sudo rm -rf "/Applications/Keynote.app"

それぞれの最新版だけを残し、/Applications の見通しもスッキリさせた。


3. 最適化の結果(Before / After)

全ての断捨離が完了した後のストレージ状態がこちら。

$ df -h /System/Volumes/Data
Filesystem     Size  Used Avail Capacity iused ifree %iused  Mounted on
/dev/disk3s5  460Gi 222Gi 201Gi    53%    2.6M  2.1G    0%   /System/Volumes/Data
項目 Before (作業前) After (作業後)
空き容量 約 24 GB 201 GiB (約215GB)
ストレージ使用率 95% 53%
削減できた容量 - 約 190 GB

4. まとめ

かつて仕事や技術検証のためにギチギチに詰め込まれていた古いキャッシュやデータが去り、現在のMacは、必要な開発環境はいつでも動かせる状態に維持しつつも、動画編集(iMovie、CapCut)や音楽制作(GarageBand)といった、今使いたいツールが主役の構成となった。

余計なデータをごっそり削ぎ落としたことで、最新型ではないM2チップではあるが、動画の書き出しやDTMの処理でも引っかかりなく動く状態への「延命」はひとまず成功した。とはいえ、こうしてストレージを綺麗にして新しいことを始めると、やっぱり最新のMacが欲しくなってしまうのが本音である。