退職前の「福利厚生ポイント全消化ミッション」において、我が家のキッチンに迎えた大物には、実はまだ続きがある。
「静岡クラウンメロン」 、「バルミューダ・ザ・トースター」 、月跨ぎの罠で急遽引き換えた「フィリップス・電気シェーバー」 、そして健康管理の相棒となった「Apple Watch」 。これらに続き、ポイント交換品シリーズの真打ちとして君臨するのが、この 「BALMUDA The Range(バルミューダ ザ・レンジ)」 だ。
トースターに続き、レンジまでもバルミューダで統一する。自腹ではなかなか勇気のいる贅沢だが、これこそが会社員時代の最後の遺産を有効活用する「正しい使い道」だと確信している。
買い替えの動機と、「ジャストフィット」計測
実は、これまで我が家で使っていた電子レンジは、かなり小型のものだった。 一応オーブン機能はついていたものの、お世辞にも火力が安定しているとは言えず、付属の角皿も小さいため作れる料理が限られていた。そんな不満もあり、妻から「もう少し大きくて、しっかりオーブン料理が作れるものが欲しい」というリクエストが出ていたのだ。
とはいえ、日本の狭いキッチンにおいて、家電の「サイズ問題」は死活問題である。
そこで、キッチンの設置スペース、背面の放熱スペース、上部のクリアランスをメジャーできっちりと計測した。バルミューダの仕様書と我が家のキッチンの寸法を突き合わせた結果、導き出された答えは 「ジャストフィット」 。
この完璧な計算通り、我が家の特等席にすっぽりと収まったレンジの姿を見た瞬間、早くもポイントを投じた価値を確信した。
削ぎ落とされたインターフェースと、遊び心のロジック
バルミューダ・ザ・レンジのインターフェースは驚くほどミニマルだ。 大手メーカーの製品にありがちな「自動メニュー100種類」のボタンはなく、フロントにあるのはダイヤルといくつかのシンプルなボタン、そして小さな液晶画面だけ。この「引き算の美学」は、見ているだけで気持ちが良い。
空間のノイズを無くすこのミニマリズムの中で、このレンジの最大のハイライトは、操作時や調理完了時に鳴る 「音」 にある。
普通の電子レンジであれば、無機質な「ピー、ピー」という電子音が鳴るのが当たり前だ。しかし、バルミューダは違う。ダイヤルを回すと、アコースティックギターを爪弾いた心地よいコードが響き、調理が始まると「ジャカジャーン」と小気味よいドラムとギターの生楽器の音がキッチンに流れる。
ただの「食品を温める」という家事の作業が、この音の演出一つで、どこか楽しいイベントのような感覚に変わる。テクノロジーの使いどころとして、きわめて知的なアプローチだ。
いざ実践。不安定な旧型から「至高の油なしフライドチキン」へ
新しくなったオーブン機能を試すべく、早速キッチンで調理に挑戦した。 作ったのは、前々から妻と試してみたかった 油なしのフライドチキン(ノンフライチキン) だ。
前の小型レンジでは角皿が小さく、熱効率も悪かったため、カラッと仕上がらずにベチャついて諦めていたメニューだが、バルミューダの広い庫内と安定した熱量制御は見事だった。油を一切使っていないにもかかわらず、じっくり加熱されたチキンは外側の衣がサクッと香ばしく、中はジューシーな肉汁を完璧に閉じ込めている。 その完璧な仕上がりに、リクエストを出した妻も大満足だった。 最近の家電メーカーが競い合っている「石窯ドーム」だとかの最新超多機能オーブンの実力は知らない。しかし、我が家にとって必要だった「確かな火力」と「扱いやすさ」という意味において、このレンジの満足度は抜群に高かった。
平日の昼間、レンジの音に耳を澄ます贅沢
早期退職をして家にいる時間が増えると、当然ながら夫婦で自炊の機会や、食材を調理する機会が増える。
会社員時代、夜遅く疲れて帰ってきて、コンビニの弁当を「ピー」という無機質な音とともにレンジに放り込んでいた頃には、家電の「音」を楽しんだり、じっくりオーブン料理の焼き上がりを待ったりする心の余裕など1ミリもなかった。
しかし、今の私には平日のたっぷりとした時間がある。 キッチンでバルミューダのレンジが奏でるアコースティックギターの音を聞きながら、コーヒーを淹れて仕上がりを待つ。この「日常の何気ない音に耳を澄ますことができる心のゆとり」こそが、リタイア生活がもたらしてくれた最大の資産なのだとしみじみ感じる。
まとめ:福利厚生ポイント全消化ミッションを終えて
今回のレンジにより私の退職に伴う「福利厚生ポイント全消化計画」の品はすべて我が家に揃うことになった。
一時は月跨ぎのカタログ改定というシステム側の罠にハメられ、スプレッドシートの計算が狂って大慌てしたものの、最終的にはメロン、トースター、シェーバー、Apple Watch、そしてこのオーブンレンジと、これからの新しい人生を豊かにしてくれる最高の布陣を整えることができた。
長年働いた会社からの最後のプレゼントは、毎日の食卓を少しだけゴージャスにしてくれる、素晴らしい相棒へと姿を変えた。これにて、本当に大満足である。
キッチンの雰囲気を一変させたい方へ
無駄な機能を省き、デザインと「音」による心地よい体験、確かなオーブン性能を兼ね備えたバルミューダ・ザ・レンジ。毎日の料理の時間を少しだけ特別なものにしたい方や、我が家のように「ヘルシーで美味しいオーブン料理を自宅で楽しみたい」という方には、間違いなく所有欲を満たしてくれる傑作家電だ。最新のモデルやカラーバリエーションは、以下のリンクからチェックしてみてほしい。